未経験からITエンジニアを目指す人にとって、「何から勉強するべきか」はもっとも気になることの1つです。
どうするべきか迷っている人に向けて、未経験者からITエンジニアを目指すための5つのSTEPをご紹介します。
ITエンジニアは、スキルと実績がモノをいう完全実力主義の世界です。逆に言えば、スキルを身に付け実績を重ねていけば、未経験からでもITエンジニアとして十分に輝けるということでもあります。
初めは誰だって未経験。今できることを把握し、実際に行動に移すところから始めましょう。
STEP1:IT業界のトレンドを知る
ファッションやグルメにトレンドがあるように、IT業界にもその時々で盛り上がっているトレンドがあります。
ITエンジニアは業界トレンドの動向を見ながら、次にどんな波が来るか、どんな新しい技術が流行るかをチェックしています。
トレンドは一過性のものなので、時代の流れや政治・経済の動きを見ながら予測し、先回りして行動するために情報収集が必要なのです。
未経験からITエンジニアを目指す人も、まずはIT業界のトレンドについて情報収集を行うところからスタートです。
今まさに人気のある分野、これから需要が高まるであろうジャンルを知ることによって、自分がこれからどんな技術を習得すれば仕事につながるか、判断できるようになります。
2022年12月現在のIT業界のトレンドの例を挙げるなら、
- AI(人工知能)
- DX(デジタルトランスフォーメーション)
- ストレージ仮想化
- クラウドセキュリティ
- データサイエンス
- AWS
- 5G(第5世代移動通信システム)
などがあります。
STEP2:どの分野のITエンジニアを目指すか決める
ひとくちにITエンジニアと言っても、専門とする分野はさまざまです。
これから勉強を始めるなら、具体的にどの分野を目指すかを決定する必要があります。
システムエンジニア
システムエンジニアは、いわゆる業務系システムの開発を行うエンジニアのことを指します。提案から設計、開発、テストまで、システムに関するすべての工程を一貫して行うのが仕事です。
設計書をもとにプログラミングのみを行う「プログラマー」もいますが、システムエンジニアが開発まですべて行うこともあります。
実際の現場では、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーの管理下で業務をこなすのが一般的です。
Webエンジニア(フロントエンド・バックエンド)
WebエンジニアはWebサイト制作に関わる開発を行うエンジニアで、フロントエンドとバックエンドの2種類に分類できます。
フロントエンドエンジニアは、プログラミング言語JavaScriptなどを使用して開発を行います。
一方バックエンドエンジニアは、PHPやPython、Rubyなどのプログラミング言語とフレームワーク、データベースを利用して開発するのが一般的です。バックエンドエンジニアもWebサイト制作の知識は必要なので、JavaScriptは習得しておいたほうがよいでしょう。
インフラエンジニア
インフラエンジニアは、システムにおけるサーバーやネットワーク、データベースなどの基盤となる部分を構築したり、保守・管理するのが仕事です。
システムエンジニアやWebエンジニアのようにプログラミング言語のスキルは必要ありませんが、サーバの仕組みやネットワークの構造といったハード面での幅広い知識が必要です。
セールスエンジニア
エンジニアの中で唯一の営業職がセールスエンジニアです。
一般的な営業職は技術面にまで踏み込んだ提案ができませんが、セールスエンジニアはテクニカルな立場から営業を行います。
技術的に「できる」「できない」をはっきり伝えられるため、要望や課題が営業のタイミングで分かりやすくなります。
ベースとして技術的な知識が必要なため、元システムエンジニアが転身してセールスエンジニアになることが多いです。
制御・組み込みエンジニア
制御・組み込みエンジニアは、電化製品や電子機器に組み込まれているソフトウェアなどに対して開発を行います。
自動車の自動化技術や家電製品のIoT化が進んでいる昨今、需要は拡大傾向にあります。
STEP3:ITの基礎知識を習得する
ITエンジニアのほとんどの仕事は、パソコンを操作して行います。そのため、「パソコンは使ったことがない」という人には務まりません。
スマートフォンやタブレットではなく、パソコンのキーボード入力による基本的な操作を習得しておく必要があります。
パソコンの基本的な仕組みを理解することも大切です。「CPU」「メモリ」「ハードウェア」「ソフトウェア」「OS」など、パソコンに関連する基本的な用語はわかるようにしておきましょう。
Webエンジニアを目指す人なら、インターネットに関する知識も必要です。「サーバ」「IP」「DNS」「SSL」など、通信技術に関連する用語も頭に入れておくと役立ちます。
STEP4:プログラミングスキルを習得する
実際の開発の現場では、プログラミング言語を使用して開発業務を行います。
そのため、未経験者がITエンジニアを目指すのであれば、プログラミングスキルを習得することが近道です。
志望する分野に応じたプログラミング言語を学習し、習得しましょう。
システムエンジニアやバックエンドエンジニアを目指している場合には、データベースに関しても学習しておくことをおすすめします。
プログラミング言語の学習方法|独学
プログラミング言語を独学で習得する場合、テキストを購入して学習を進めたり、動画サイトやWebサービスを活用しながら自分のペースで進めていきます。
学習計画に沿って着実に進められる、自己管理能力の高い人に向いています。
独学では、分からないことが出るとつまづいたり挫折しやすい傾向があります。質問や問題を共有できるコミュニティに参加するなど、モチベーションを維持するための対策があるとよいでしょう。
プログラミング言語の学習方法|スクール
自分で学習を管理する自信がない人は、プログラミングスクールに通うという方法もあります。
「スクールに通う時間がない」という人でも、今はオンラインスクールが充実しているので安心です。
それなりに費用はかかりますが、カリキュラムに沿って進められるので、継続しやすく挫折しにくいのがメリットです。スクールによってはカウンセリングなどを実施しているところもあります。
STEP5:転職でもアピールできる成果を作る
プログラミングスキルの習得が済んだら、アウトプットとして学習の成果となるものを作りましょう。
ここで言うアウトプットとは、転職の際にスキルを見える形でアピールできるものを指します。
資格取得
ITに関連する資格を取得しておくと、転職活動でITスキルを目に見える形でアピールできます。
未経験者におすすめの資格は、「ITパスポート」「基本情報技術者試験」「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」などです。
ポートフォリオ作成
プログラミング学習の成果として、自作でアプリケーション開発を行って公開しましょう。
ITエンジニアは実力主義の世界なので、成果物の出来が良ければ未経験者であっても高い評価を得られます。
プログラミングスクールでは、卒業制作の一環としてポートフォリオを作成するところが多いです。
Webサイトやブログ投稿
プログラミング学習で得た知識や学んだことを、自分のWebサイトやブログで公開するのもおすすめです。
自分のサイトを持っていないのであれば、Qiita(キータ)と呼ばれる技術投稿サイトなどを利用するのもよいでしょう。
第三者の反応やコメントも見られるため、転職の際に高い評価を得られる場合があります。
STEP3までが限界…という人は?
未経験からIT業界を目指すには、一定の知識とスキルが必要ということは理解しているけど、「独学で習得する自信がない…」「そこまで時間をかけている余裕がない」という人もいるのではないでしょうか?
そのような環境や背景にある人にとっては、まずは未経験可の求人に応募したり、転職エージェントに紹介してもらう等して、未経験可の企業に入社するという方法もあります。
そこで、業務に必要なスキルを習得する研修が用意されていることもあります。また、独学で学習するよりも、実際に現場で先輩に教えてもらうことや、業務を通して学ぶことの方が圧倒的に自身の身につくでしょう。
そのため、一からすべてを自分自身で習得するという道だけでなく、最低限の基礎知識を付けたら転職し研修や実務を通して学ぶというのも一つの手段となります。
ITエンジニアを目指すなら向上心を持って勉強するのみ!不安があればご相談ください
未経験者がITエンジニアを目指す場合に勉強すべきことをご紹介しました。
高い技術で幅広い業務をこなすITエンジニアになるためには、さまざまな知識やスキルが必要です。向上心を持って勉強を進め、転職活動を有利に進めましょう。
未経験のエンジニア転職で不安なことがありましたら、弊社までお気軽にご相談ください。