エンジニアといえば、おそらく男性の仕事だとイメージされることが多いでしょう。
実際に、IT業界は男性のほうが圧倒的に多く、まだまだ女性が少ない状況です。
しかし近年では、女性の比率を上げるため、また女性ならではの強みを活かすために、女性エンジニアを求める企業が増えています。
この記事では、女性エンジニアが少ない理由から、女性がエンジニアになることのメリット、どのようなキャリアパスがあるのかを紹介していきます。
女性エンジニアが少ない理由とは?
昔からの風潮として、エンジニアやプログラマーは、「ブラック」「定時で帰れない」「男性社会」というイメージが強くありました。
そのような環境を好ましくないと思う女性が多かったため、現状でも男性の方が多くを占める職種となります。
しかし、人手不足の改善や近年の志向を取り入れる目的から、労働環境を改善する取り組みが多くの企業で行われています。
その結果、長時間労働や休日出勤など当たり前だった文化がなくなりつつあり、プライベートや家庭との両立ができる職種となる傾向にあります。
また、PC1つで出来る仕事が多いことから、フレックスタイムの導入など他職種によりも柔軟な制度が取り入れられ、家庭との両立を実現させたい女性にとっても働きやすい環境になりつつあるでしょう。
女性がエンジニアになるメリット
技術を身につけることができる
エンジニアとして習得する「プログラミング技術」や「ITスキル」は、一生役に立つ専門的な技術です。
2030年には70万人ものエンジニアが不足すると言われており、非常に需要の高い職種です。
そういった背景から、プログラミングスキルを身につけて経験を積んでおくことで、エンジニアとして長期的に重宝される人材となるでしょう。
ライフイベントを機に一度仕事から離れても、身につけたスキルや経験があれば、他職種と比べてスムーズな復帰が望めます。
時間・場所を選ばずに仕事ができる
エンジニアの種類にもよりますが、エンジニアは基本的にはPC1台でできる仕事が多いため、場所を選ばずに仕事をすることが可能です。
自宅からのリモートワークが実現できて、通勤時間や通勤に伴う支度などの時間を削減することができます。
IT業界では、成果物を仕上げることを一番の目的として考え、フレックス勤務を取り入れている企業が多くあります。
時間の使い方を比較的自由にコントロールすることができたり、自身の裁量で働く時間を決めることも可能です。
時間や場所に制限されずに働くことができると、仕事以外のことにも、より多くの時間を使えるようになります。
産休育休後に復帰しやすい
女性ならではのライフイベントを迎え、一度仕事を辞める・休むとなった場合、また新しい仕事を探したり、復職前のように長く働けないことに対して、不安や心配がつきものです。
エンジニアとしての技術力は需要があるため、一度仕事を辞めても、スキルと経験があれば新しい仕事を見つけやすいです。
育児をしながら時間制限のある中で働きたい場合も、リモートワークによる柔軟な働き方が可能なため、ライフイベントに合わせやすいことも、エンジニアならではの大きなメリットです。
評価・待遇に男女差がない
エンジニアという仕事は、業界全体に実力主義の傾向が強くあります。
そのため、スキルや結果が正当に評価され、年齢・性別に関係なく、平等に評価が行われます。
業界によっては、女性軽視や年功序列の風習が残っていますが、IT業界では、年齢・性別を問わず実力次第で早期に昇給・昇格をすることも珍しくありません。
自分の努力次第で、さらなるキャリアアップや年収アップを実現できて、活躍の場をどんどん広げていけます。
女性ならではの強み・視点を活かせる
女性エンジニアが増えてきているとはいえ、エンジニアの数としては圧倒的に男性の方が多いのが現状です。
そのため、女性ならではの強みや視点は貴重です。
相手の考えや気持ちを汲み取る能力、細かい気配りや協調性の高さは、エンジニアに向いているスキルです。
システムやアプリケーションのエンドユーザーは老若男女さまざまです。
発想や考え方が偏らないように、女性ならではの視点は重宝され、組織やチームに女性エンジニアを求めている企業が増加傾向にあります。
女性エンジニアとしてのキャリアパス
正社員でキャリアアップ
正社員は、他の働き方に比べて保険や福利厚生などの制度が整っていることが多いため、産休や育休後も職場復帰がしやすい就業形態です。
エンジニアは評価・待遇に性別・年齢が関係ないことから、プロジェクトリーダーなどのマネジメントサイドへのキャリアアップも、努力次第で若いうちから実現できます。
「スキルアップを目指したい」「キャリアを積んでいきたい」という場合は、正社員として働くことがおすすめです。
フリーランス
「働く場所・働く時間の自由度を高めたい」という場合は、フリーランスという働き方が最適です。
会社員として勤務し、そこで身につけたスキルや経験をもとに、クラウドソーシングサービスやフリーランス専用エージェントなどから仕事を探し、自分自身で稼ぐことも十分可能です。
働き方は案件によってさまざまです。
大きなプロジェクトに参加してフルタイムで働くこともできますし、短時間で作業ができそうな仕事を選ぶこともできます。
子どもが寝ている時間や家事の合間など、スキマ時間で働くことも可能です。
発注される仕事ごとに報酬が決まっているため、ある程度自分で収入をコントロールしながら、自分のペースで仕事を続けることができる働き方です。
エンジニア派遣
派遣社員として、開発プロジェクトに参加するのもひとつの選択肢となります。
派遣社員としてプロジェクトに関わることのメリットは、時間のコントロールがしやすい点です。
勤務時間・報酬・契約期間などは会社同士で決められており、基本的には残業がありません。
ライフスタイルに合わせた働き方ができるため、仕事と家庭を両立して働きたい人が派遣エンジニアとして働くケースが多く見られます。
プロジェクト単位で組織を作り人が動くIT業界では、女性に限らず派遣で働く人が多くいます。
まとめ
時代の流れとともに、女性エンジニアの採用需要が高まっています。
男性が多くを占めているエンジニア職は、ライフイベントや将来を見据えたときに、実は女性にとってもメリットの多い働き方が実現できる職種でもあります。