ITエンジニアを目指すプログラミング初心者のなかには、「なにから始めるべきか」と悩み、立ち止まってしまう人も少なくありません。
プログラミングとはITにおける技術であり、「何となくやりたい」では習得できないスキルです。初心者はまず「何がやりたいか」を言語化し、そのためにどのような手段が必要かを逆算して考えましょう。
この記事では、プログラミング初心者が考えるべき目的や心構え、さらに効率的な学習の進め方についてご説明します。
「何をやりたいか」から学ぶべきプログラミング言語を決定する
プログラミング言語は、「なにをやりたいか」から考えると決定しやすくなります。
プログラミング言語にはさまざまな種類がある
プログラミング言語にはさまざまな種類がありますが、IT技術の革新や新言語の登場などにより、プログラミング言語のトレンドは毎年変化しています。
ソースコードのオンライン共有サイトとして有名なGitHubが毎年公開している「Language Trends on GitHub」では、直近8年間のトップ言語を確認することができます。
最新(2021年)のデータを見てみると、以下のような結果になっています。
1位:JavaScript
2位:Python
3位:Java
4位:TypeScript
5位:C#
6位:PHP
7位:C++
8位:Shell
9位:C
10位:Ruby
このように数多くの種類を有するプログラミング言語ですが、種類によって用途や思想が異なり、さらにプログラミングを使う側にも「使いやすい」「書きやすい」などの好みがあります。
そのため、すべてに万能なプログラミング言語というものは存在せず、自分の目的を実現できるかと言語の良さ、自分との相性に適したものを選んで使うことになります。
プログラミング学習の目的から言語を決めよう
さまざまなプログラミング言語にはそれぞれの得意分野があり、どういった用途で使うと便利かが異なります。
学ぶべきプログラミング言語に迷っているなら、まず「転職してITエンジニアになったとき、どんな仕事をしたいか」と考えてみましょう。
- スマートフォンで遊べるゲームを作りたい
- ユーザビリティの高いECサイトを作りたい
- 新しいSNSを作ってみたい などなど
プログラミングスキルを習得する目的が分かれば、学ぶべき言語も自然と固まってくるものです。
エンジニア転職を果たした後を見据え、自らのキャリアプランに合ったプログラミング言語を決定しましょう。
プログラミング初心者の学習の始め方と心構え
プログラミング初心者におススメの学習の始め方と心構えをご紹介します。
入門書や参考書、リファレンスを持とう
言語が決定したら、最初にその言語を使ったプログラミング入門書を入手しましょう。
入門書や参考書には、単なる解説だけでなく、サンプルプログラムのコードが大量に掲載されています。また、インターネット上にも優れたコードを多く見つけることができます。
優れたコードは、優れた参考書と同等の価値を持つもの。お手本となるコードを真似て、実際に自分の手で入力・実行していきましょう。
「学ぶ」の語源は「真似る」であると言われるように、学ぶためには既存のものをどんどん真似て自分の中に吸収していくことが大切です。
エラーなどでうまく動かなければ間違いを正して直し、作業をひたすら繰り返すことで、少しずつコツのようなものが分かってきます。
ある程度プログラミングに慣れてくると、手元に欲しいと思うのがリファレンスです。
リファレンスとは、プログラミングを書く上で参考にする辞書のようなもの。プログラミング言語の仕様や書式、関数などがすぐに確認できる優れものです。
書籍として持っておくと便利ですが、言語によっては頻繁にアップデートされ仕様が変わるものもあることから、多くのエンジニアはオンラインのリファレンスを参照しています。
少しずつでも継続して自習を進めよう
プログラミング学習は、「ひとりで」「じっくりと」「集中して」「継続して」学習することが非常に大切です。
できれば「1日〇時間」という形でまとまった時間を取るのが望ましいですが、難しければ5分、10分といった細切れの時間を複数回でも構いません。
気軽な気持ちで、とにかく毎日プログラミングに触れるようにすれば、理解や上達のスピードが早まります。
プログラミング学習は、スポーツと同じで、毎日少しずつでも取り組むことで体が自然と覚えてくるもの。入門書を見ながらサンプルプログラムを動かし、トライアンドエラーを繰り返す中で、だんだんプログラミングが体になじんでくるのです。
「インプット」と「アウトプット」を意識しよう
プログラミング学習においては、インプットとアウトプットを意識しましょう。
- インプット=参考書やウェブサイトを読むこと
- アウトプット=コードを書くこと
インプットとアウトプットをバランスよく行い、特にアウトプットで体に覚えさせていくイメージです。
インプットの学習だけで「プログラミングができる」と言えるレベルにはなりません。本を読んで分かったつもりになっただけで、プログラミングスキルはまったく身についていないのです。
実践で使える技術を身に付けるためには、アウトプット、すなわち「書く」こと、それも「たくさん書く」「ひたすら書く」ことが必要になります。
プログラミングの良いところは、どのような結果であろうとも、必ずコンピューターがフィードバックを返してくれるところです。それが正常終了であれエラーであれ、結果が分かるので対処がしやすくなります。
初心者はエラーが続くと驚いたり、落ち込んでしまうかもしれませんが、プログラミングにエラーはつきものです。日々現場でバリバリ働いている現役エンジニアでも、エラーと戦いながらコーディングを行っています。
辛抱強く手を動かし続け、エラーを解消しながら結果を確認することで、プログラミング言語の持つ特徴やテクニックが徐々に体感できるようになってくるのです。
仲間を見つけよう
プログラミングの独学は、自分のペースでじっくり集中して取り組むことができる一方、孤独な作業でモチベーションを保つのが難しいものです。
また、分からないことがあったり悩んだ場合に、誰かに相談したくなることもあります。
モチベーションを維持しながら独学を継続するために、同じようにプログラミングを学ぼうとしている友人や同僚を見つけましょう。リアルなつながりでも、SNSなどによる友達でも構いません。
昨今はプログラミング教育が盛り上がりを見せており、オンラインコミュニティやIT勉強会などを簡単に見つけることができます。
「まだ詳しくないから・・・」と躊躇してしまいがちですが、初心者歓迎のものや初心者向けのコミュニティもありますから、積極的に参加してみるとよいでしょう。
学習効率を高めるには
プログラミングの学習効率を高めるための方法をご説明します。
オンラインの学習サイト・動画サイトを活用しよう
インターネットで検索すれば、無料で利用できるプログラミングの教材がたくさん見つかります。しかし、Webで見つかる情報が正しいのか間違っているのか、あるいは古い情報なのか、初心者は判断しづらいのではないでしょうか。
そこでおススメしたいのが、オンラインの学習サイトや動画サイトです。有料・無料さまざまなものがあり、インタラクティブなデジタル教材・動画コンテンツとして提供されているものも多いので、自分に合ったものを探すことができます。
代表的なオンライン学習サイトとしては「codeacademy」や「Progate」など、動画学習サイトは「Udemy」「Schoo」、「ドットインストール」などがあります。
学習効率を高めるには楽しむことが大切
もっとも学習効率を高めるためには、プログラミング学習をみずから「楽しむ」ことが大切です。
「好きこそものの上手なれ」ということわざがあるように、興味のあることであれば、意識せずにモチベーションを高いまま保って続けることができるもの。「好き」のパワーは偉大なのです。
これまでかかわりのなかったプログラミングの世界に興味を向けるというのは、難しいかもしれません。
しかし、好奇心をかきたてられること、もっと深掘りして知りたいと思うことは人それぞれにあるはずです。せっかく学習するのですから、自分なりに楽しむ方法を見つけて進めていきましょう。
プログラミング初心者が「なにからいいか」悩んだら、お気軽にご相談ください!
「プログラミング、なにから始めたらいいのか分からない」という方は、ぜひ今回の記事を参考にして、学習を始めてみてください。
とはいえ、独学でのプログラミング学習は時間がかかるうえ、努力や忍耐力が必要で意外と大変。
独学での学習に不安を感じるようでしたら、「はじめてのエンジニア」までどうぞお気軽にご相談ください。
「まったくの未経験で転職し、現場に入ってから学ぶ」という選択肢もご提案できます。
現場で学ぶメリットは多く、「給料をもらいつつ」、「実践的なスキルを身につける」ことが可能になります!