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ITパスポート試験の合格基準は?700点以上を狙って勉強するべき?

ITパスポート試験を受験する上で「700点」を一つの目標ラインとしている方も多いのではないでしょうか。
ネット上でも「700点超えた!」「700点に一歩届かなかった」など、700点を意識する声も少なくありません。

ただし注意したいのは、ITパスポート試験は単純に700点を越えれば合格になる試験ではありません。

はじめにITパスポートの概要について触れ、ITパスポート試験の合格基準やルール、また700点以上を狙うための勉強のコツを解説していきます。

目次

ITパスポートとは?

ITパスポートとは、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家資格となります。

情報処理に関する知識と技能を認定する試験として、IPAが主催する「情報処理技術者試験」というものがあります。ITパスポートはその中のひとつで、一番エントリーレベルが低い試験と位置づけられています。

受験資格(年齢・性別・学歴・受験に必要な資格など)がなく誰でも受験できるため、受験者数も多く有名な国家資格となります。

ITパスポート取得のために学習することでは、以下の内容を基礎レベルで網羅的に学ぶことができます。資格取得を通して、ITや経営全般に関する社会人に必要な基礎知識を身に付けることができるでしょう。

・コンピュータの仕組みに関する知識

・ソフトウェアやハードウェアに関する知識

・ネットワークやデータベースに関する知識

・セキュリティに関する知識

ITパスポート試験の合格基準やルール

ITパスポート 合格基準

ITパスポート試験の採点方法は、少々特殊な部分もあります。

ここではまず、ITパスポート試験における出題方式、採点方法、合格基準など、試験におけるルールを解説します。

出題方式や採点方法

ITパスポート試験の出題方式は以下の通りです。

  • 多肢選択式(四肢択一)
  • 試験時間は120分
  • 出題数は合計100問(ただし出題数100問のうち総合評価は92問で行う、残りの8問は今後出題する問題を評価するために使われる)
  • 分野別評価の問題数は、ストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問とする

つまり採点対象となるのは、出題される100問中92問です。残り8問は採点対象外の問題(いわゆるダミー問題)となります。この8問については正解しても得点にはなりません。

詳細資料:以下、IPA情報処理推進機構の公式サイト内の「試験要綱Ver.5.0」 を参照。

合格基準

ITパスポート試験の合格基準は以下の通りです。

総合評価点:600点/1000点満点

分野別評価点
ストラテジ系 300点/1000点満点
マネジメント系 300点/1000点満点
テクノロジ系 300点/1000点満点

合格基準の考え方

1000点満点で採点され、総合評価点として600点以上をとれば合格となります。

IRT(項目応答理論)という採点方式のため、単純に1問何点という配点ではありませんが、概ね正答率60%を超えていれば、600点以上を獲得しているといわれています。

かつ注意したいのが「分野別評価点」が設定されているため、ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系それぞれで最低300点以上をとる必要があります。

たとえば、総合評価点が650点、分野別評価点はストラテジ系が500点、マネジメント系が700点、テクノロジ系が250点の場合、総合評価点は合格ラインを越えてますが、残念ながら不合格となります。

つまり合格するためには、3つの分野をバランスよく勉強する必要があります。

おまけ:IRT(項目応答理論)について

IRT(項目応答理論)について、Wikipediaでは以下のように定義されています。

評価項目群への応答に基づいて、被験者の特性(認識能力、物理的能力、技術、知識、態度、人格特徴等)や、評価項目の難易度・識別力を測定するための試験理論である。

Wikipedia:「項目応答理論」より

IRTは、わかりやすくいえば、補正をかけ公正に採点するための仕組みです。

ITパスポートのように毎回出題内容が変わる試験では、試験の「回」によって難易度も変わることがあります。そのため難しい問題が集中している回では採点を厳しく、簡単な問題が多い回では採点を緩くするなどして、補正をかけるのが一般的にいうIRT方式です。

ITパスポート試験における詳細な採点方法については公表されておらずブラックボックスとなりますが、IRTを採用している以上は、単純に1問何点とならず、臨機応変に変動すると考えておくべきでしょう。

その上で目安となりますが、概ね正答率60%を超えていれば600点以上、正答率70%を超えていれば700点以上という見方がよくされています。

点数は700点以上を狙って勉強するべき?

ITパスポート 700点

ネット上の声をみると「700点以上はとりたい」「700点に届かなそうで心配」など、700点を意識している受験者も少なくないようです。

しかし前述もしたように、ITパスポート試験は総合評価点として600点以上、分野別評価点として各300点以上を満たせば合格となります。

そのため無理に700点にこだわる必要はありませんが、だからといって600点ギリギリを狙った勉強では、合格できるかが危うくなります。

ITパスポート試験の場合、その時々で出題内容が変わるため、苦手な問題が多くでる可能性もあります。そのため、ギリギリ合格できるレベルではなく、ある程度マージンをとったレベルまで理解度を高めておくのが賢明です。

バランスよく勉強することが大事

ITパスポート試験の場合、単に「総合評価点を〇〇〇点以上とるんだ」と意識するよりも、バランスよく勉強し、欠点を減らすことも大切です。

ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の3つの分野を万遍なく理解し、各々の正答率をアップさせれば、必然的に総合評価点も高くなってきます。

700点以上を狙う勉強法やコツ

ITパスポート 勉強法

最後にITパスポート試験で700点以上を狙う勉強法について紹介します。

インプットとアウトプットを繰り返す

ITパスポート試験では、過去試験とまったく同じ問題はほとんど出題されません。毎回、試験の「回」が変わる度に、新しい問題が出題されている傾向です。

したがって、ただ参考書を読み、暗記を続けるような詰め込み型の勉強ではすべてをカバーできません。

効果的なのは、参考書を読んでIT知識を蓄える「インプット」の作業、その後、問題集で過去問題を解き反復的に理解を深める「アウトプット」の作業を交互に繰り返し、応用力を付けることが大切です。

特に初めてITパスポート試験を受験する人であれば、ペース配分などを掴む上でも、アウトプットの部分が重要になります。

動画やアプリを活用する

最近は、ITパスポートの勉強に活用できるコンテンツがインターネット上に多数公開されています。しかもその多くは無料で利用できます。

  • 参考書のように用語などを解説してくれるYouTube動画
  • 過去問題を出題するスマホアプリ
  • 過去問題にトライできるWeb上の出題サイト  など

動画やアプリは気分転換になることもありますので、紙面での勉強に行き詰った際や、スキマ時間に反復学習を詰めたい場合などにもおすすめです。

ITに対して関心をもつ

精神論的な話にもなりますが、いやいや勉強するよりも、ITに対して興味関心や知的好奇心をもって勉強をした方が、頭もスムーズに受け入れてくれるため、理解が深まりやすいです。

ITパスポート試験は出題範囲が広く、毎回出題内容も変わるため、知識の引き出しが多く、ITについて広範囲に明るい人のほうが高得点に繋がりやすいのです。

バランスよく勉強し苦手な部分も克服しよう

ITパスポート 勉強

以上、ITパスポート試験の合格基準やルールについて紹介しました。

ITパスポート試験は合格ラインとなる総合評価点600点以上を取ることも大切です。しかしそれだけではなく、インプットとアウトプットを繰り返しながら応用力を高め、広い出題範囲にバランスよく対応できる力も求められます。

「ストラテジ系は得意だけどマネジメント系は苦手」というように人によって得意苦手な分野も出てくるかと思いますが、苦手な部分をそのままにせず、しっかりと向き合うことも大切なのです。

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この記事を書いた人

小野 進一のアバター 小野 進一 ホールハートエージェント代表取締役CEO

22年の実績で1万人以上のキャリアを支援|20代・第⼆新卒の転職を応援|学歴や文系・理系は問わず人物重視の採用企業をご紹介します。経験からITエンジニアに挑戦するあなたを私たちが全力でサポートします!

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